slave trade

International Herald Tribune
奴隷貿易。人身売買。
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奴隷貿易廃止200周年を迎える英国では
記念行事が目白押しの2007となっているが、
内情はそれほど簡単に割り切れるものでもない。

なるほど、クエーカー派を中心にした
奴隷貿易廃止を訴える声を受け、
いち早く廃止を宣言した大英帝国は歴史に
その理知的国家像を刻むことに成功したと言える。

しかし、当時の国際関係を考えるならば、
ナポレオン戦争という外的要因なかりせば、
ただ人倫を考慮するのみによって
廃止法案が成立していたとは考えにくい。

その点は英国も深く自覚しており、
国内でも奴隷貿易を反省すべきだという声が上がる。
とりわけ、奴隷貿易で繁栄を極めたリバプールと
ブリストルにおいては国を巻き込む
大激論が繰り広げられた。

200周年を機に「公式謝罪」すべきではないか。

奴隷貿易のおかげで世界遺産登録されたとも言える
リバプールを中心に巻き起こったこの声はしかし、
最終的には謝罪の必要なしとの判断を下すに至る。

「奴隷側の意見」が不在のまま進んだこの流れは、
起こるべくして起こった事件へと辿り着く。

3月27日のウェストミンスター寺院。
200周年の記念礼拝にはブレア首相を始め、
エリザベス女王も列席する最大級のイベントだった。

世界にもライブでその模様が流されており、
一分間の黙祷に入ろうとしたその刹那、
一人の黒人男性が立ち上がる。
エリザベス女王までほんの二、三メートル。

取り押さえられたその男性曰く、
「女王、首相は謝罪すべきだ」
「今ウェストミンスター寺院にいるのは、
 我々被害者を除く全ての共犯者だ」。

2007年も折り返し地点を過ぎて数ヶ月が経つ。
奴隷貿易の記念行事も少なくなっている英国では、
200周年を記憶するという姿勢も薄れ、
むしろバツが悪い想い出をどこか遠くへ
追いやろうとしている、そう思えてならない。
2007.09.14 Friday | comments (0) | trackbacks (0)
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